2020年が終わる。

    先日、歴史トークライブをやった際、出演者の皆さんに今年がどんな一年だったかを漢字一文字で書いて ください、と依頼したけど、 僕が今年を漢字一文字で表すとしたら、「厄」だろうな、 やっぱり。
 本当に、今年はロクな事がなかった。 昨年末からの多忙が災いして腰を痛めてたら年明け早々に椎間板ヘ ルニアになって即入院。1ヶ月会社を休む羽目になった。 そんな入院中にテレビを見ていたら、 中国の武漢で新型ウィルスが発生していたというのでふーん大変だ 、と他人事のように思っていたら、 退院してしばらくしたらそのウィルスはCOVID- 19というマヌケなロボットみたいな名前であれよあれよと世界中 をコロナ禍に巻き込んでパニックを巻き起こした。 さらに追い討ちをかけるように、自分が言い出した事だけど、 管理職を辞めたいと言ったら給料が思いっきり下がってしまい家計 が大打撃を受けてしまい一気に貧乏になってしまった。 個人的にはコロナショックよりもこっちの方が大きかった。 さらに、うちの母親の家系はみんな長生きなんだけど、 母の兄である伯父さん二人が相次いで急死した。 それから安部晋三がやっと総理大臣をやめてくれたので喜んでいた ら、 管という知性のない陰気な疫病神のような顔した男が総理になって しまった。自民党に自浄機能があるならもうちょっとマシな人( 石破さんとか)を担ぐ筈だったけど、 そういう機能がないことを露呈してしまった。 これを災厄と呼ばないで何と言うんだろう。
 マジカルコネクションは2010年に始めたので今年が10周年に なる。それにあたって、 東京でライブをやる予定だったけどコロナのおかげで中止せざるを えなくなったし、それでも計5回やることができたけど、 条件的に厳しかったし、やるべきかどうか当日まで悩んだりした。 本来だったら毎年12月は東京でクリスマスライブをやっていると ころだけど今年は中止にした。もちろん、 僕はまだ会社員で最低限の収入は保証されているからマシな方だけ ど、 緊急事態宣言や自粛要請でお店を閉じたり時間を短縮したりと振り 回された方々のご苦労はその比ではないから、 あまり愚痴をこぼすのも気がひけてしまう。 コロナさえなければもう少し楽しい出来事も多かったんだろうけど 、こればっかりは仕方ない。

 考えたら、 一年を通してこんなにライブに行かない、映画や演劇も観ない、 旅にも行かない年もなかった。 家にいる時間が多いので本はやたらと読んだし、 映画のDVDやブルーレイもたくさん観る事はできた。 音楽は自粛期間中は新譜を買って聴くより、 買っていたけどちゃんと聴いていなかったCDやレコードをよく聴 いていた。外に出なかった分、 家時間を楽しませてもらったとは思えるけど、 これが来年まで続くのはさすがに勘弁してほしいものだ。 やっぱりライブは行きたいし、映画は映画館で観たいし、 旅にも行きたい。それが僕の生活の基本だから。誰にとっても、 令和二年と言う年は忘れる事のできない一年になったと思う。 後になって、 あの時は大変だったんだよと笑って語れる時が来るかもしれないけ ど、コロナの時代を生きる僕らはまさに時代の生き証人であり、 この災厄がどうであったかを後世にちゃんと伝えていく必要がある 。何が教訓になるかはわからないけど、 歴史の真実を伝える事は大切なのだから。
 どうにこうにも今年は暗い話に終始してしまったけど、 来年はぜひとも災い転じて福と成すような一年であってほしい、 と切に願う。オリンピックはもう開催しなくていいから、 ささやかな日常を取り戻すことができたらそれだけで十分だと思う。

 今年良かった出来事というと、地元のFM局(インターFMのキー局)であるレディオネオが閉局する前、同局で最後の放送となる「バラカンビート」にメッセージとリクエストを送ったら、番組の最後で読まれたことぐらいだろうか。今年は「ライブマジック」が恵比寿ガーデンプレイスで開催できなかったので、ピーターバラカン師匠に会えなかったら、ここが唯一繋がった接点だったと言える。まぁ、些細な事ではあるけど。

 では、 来年が皆様にとって幸多き一年となりますことを心よりお祈りいた します。 マジカルコネクションは多分100回記念ライブができると思う。 できるといいな。よいお年を。